2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

想像上の生き物

theca(コ本や)、2020年7月14日〜26日現代作家画廊グループ展鑑賞日:7月22日(水)絵画は動く。留まらない。形を変え続ける。どのようなものにでも。支持体がある限り。どこにだって、存在可能だ。しかし、描くことからは逃れられない。描かずには絵画は成…

樋口朋之「PROCESSING FLOW 」

The White、2020年7月14日〜8 月1日現代作家画廊個展鑑賞日:7月17日(金)物事は進んでいく、もしくは収まっていく。あらかじめ結果を定められていたかのように。その結論のために全勢力を注いでいるかのように。本当にそうなのだろうか。振り返ることはし…

掘りだされたときIII 小川待子

中長小西、2020年7月10日〜7月22日現代作家画廊個展鑑賞日:7月17日(金)土を掬う、手の形に。握って固める。それもまた、手の内側の形。手は土と共にあり、土は時間と共にある。土の時間を確かめるために、何ができるか。手の形の意味をもう一度考える必要…

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる

東京都現代美術館、2020年6月9日〜9月27日現代海外作家個展、共催:産経新聞社鑑賞日:7月14日(火)世界には構造がある。原理がある。それを突き止めよう。構造と原理をイデアとして提示することは成立しない時代に入っているが。イデアはその影に隠し、別…

山田哲平個展「The Dawn」

TAKU SOMETANI GALLERY、2020年7月4日〜7月26日現代作家画廊個展鑑賞日:7月12日(日)形のないものに、形が見えてしまうようになったのは、いつからだろう。常に姿を変える波。その海の表面の現れかた。その姿は静止画として把握できないことはわかっている…

青木野枝「微塵」

gallery 21yo-j、2020年7月2日〜7月26日現代作家画廊個展鑑賞日:7月10日(金)軽く不安定で微細なものが、空間を満たしている。それらは、所々に塊を作り、また分散し、空間全体を形作ってもいる。微細なものは、漂ってはいても、重さを持つ。いつかは地上…

古典×現代2020ー時空を超える日本のアート

国立新美術館、2020年6月24日〜8月24日国内現存作家+古美術企画展、共催:國華社、朝日新聞社、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会鑑賞日:7月8日(水)遠くから風が吹いてくる。目を凝らしても何も見えない。何者かがそこにいる。こちらの声は届かな…

寺田真由美「天視ーAnother Angleー」

Gallery OUT of PLACE TOKIO、2020年6月19日〜7月19日現代作家画廊個展鑑賞日:7月4日(土)目の前に景色が広がる。それは私の居る場所に続いているはずだが、景色は途中で止まる。切れると言ったほうがいいだろうか。本当は続いていないのかもしれない。し…

青木陵子+伊藤存 変化する自由分子のWORKSHOP展

ワタリウム美術館、2020年3月29日〜8月30日現代国内作家二人展、自主企画単独開催鑑賞日:7月2日(木)誰かのためではなく、自分に何ができるのかを考える。自分がある場所に位置しているとしても、その場所に過剰に依拠せず。その場所で手のするものを使っ…

ピーター・ドイグ展

東京国立近代美術館、2020年2月26日〜10月11日現代海外作家回顧展、共催:読売新聞社、ぴあ鑑賞日:6月25日(木)目に見えるものは幻。目に見えないものも幻。その二つに違いはない。描かれるべきものに実体はなく、描かれたあとも存在しない。それでは、問…