青木陵子+伊藤存 変化する自由分子のWORKSHOP展

ワタリウム美術館2020329日〜830

現代国内作家二人展、自主企画単独開催

鑑賞日:72日(木)


誰かのためではなく、自分に何ができるのかを考える。自分がある場所に位置しているとしても、その場所に過剰に依拠せず。その場所で手のするものを使って、もしかしたらその場所ではなくても手に入るかもしれないものを使って、作り始める。それは、此処ではない何処かを、此処に出現させる行為。私が場を変革することは欲していない。出来あがったものたちの集積が、そうさせるだけだ。l此処であろうと何処であろうと、私は存在していないのだから、ものは交換され流通していく。その交換され流通された先を、何処かにするために。だから今日も手を動かす。動かすことでものが生まれ、私は不在となる。ものはただ生まれ、何処かへと行ってしまう。それが何処であろうとものには関係がない。そのものを生み出した手と同じように、何処であろうと同じことだ。手もまたものの現れの一つなのだから。