2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ボイス+パレルモ

埼玉県立近代美術館、2021年7月10日〜9月5日現代海外物故作家二人展、公立館2館巡回鑑賞日:8月17日(火)世界のどこかに一人取り残されたかのように、私の声がどこにも届かない。実際には目の前に相手がいて、返事もしてくれる。孤独だとも思ったこともあま…

宇佐美圭司 よみがえる画家

東京大学駒場博物館、2021年7月1日〜8月29日現代物故作家大学美術館特集展示鑑賞日:8月16日(月)遠い世界で起きた出来事と私は繋がっている。絵を描く行為という一点で、世界中の絵画作品と意図せず接続してしまうように。私の存在が他者の存在を導き、他…

没後30年 倉俣史朗展

Bunkamura ギャラリー、2021年8月12日〜8月22日物故デザイナー画廊展示鑑賞日:8月15日(日)記憶を辿っていくと、あの場所で誰となにをしたという出来事において、より現実感を持っているものは、すべて夢のなかの出来事。現実で一回起きたことより、夢のな…

野田哲也の版画-Ⅰ 日々の暮らしの中で

上野の森美術館、2021年8月12日〜8月23日現代作家美術館所蔵品特集展示鑑賞日:8月15日(日)日々消えていく私の影。家族の影。知人の影。夜が来たら影が消え、翌朝新たな影が作られる。昨日の影と今日の影は同じであり、別物でもある。それは影を作り出す人…

安田悠 たゆたうままに時間の中で

Yuka Tsuruno Gallery、2021年7月17日〜8月14日現代作家画廊個展鑑賞日:8月4日(水)自分がなにに囲まれているのかを確認する。そのために、しばらく動かずにいよう。なにが見えるか。なにに触れるか。なにを感じるか。周囲の動きを知ることになる。その変…

坂田彩香展 Survive 時代と闘う生命力

巷房・2+階段下、2021年8月2日〜8月7日現代作家画廊個展鑑賞日:8月4日(水)それは密度の問題と考えれば、早いだろう。密度が薄いと成長が早く見え、密度が濃いと変化は見えにくい。密度の違いだけで、内容物はほぼ同じに違いない。さらに観察を続けよう。…

衣真一郎展 山と道

藍画廊、2021年7月26日〜8月7日現代作家画廊個展鑑賞日:8月4日(水)自分の居場所を確認する必要がある。どこへ向かっているのか、わかってはいる、ただ地図を持っていない。だから測量する。一歩ごとに。目に見えるものと目に見えないものの位置を記録して…

小野ハナ展

コバヤシ画廊、2021年7月26日〜8月7日現代作家画廊個展鑑賞日:8月4日(水)定まらない。位置も視線も対象も。すべてが揺れ動き、その関係も変化する。関係の変化が、もっとも手に負えない。自分がなにを基準に立ち、見ているのかがわからなくなるからだ。基…