2022-01-01から1年間の記事一覧

石田尚志「庭の外」

Taka Ishii Gallery、2022年10月15日〜11月12日 現代作家画廊個展 鑑賞日:11月10日(木) 動き続けるもののなかに身を置き、その動きに身を委ねて、抗うことはできない。ただ流れに身を任せつつ、その流れの意味を探っていく。その時間のなかに不動ななにか…

近藤恵介|絵画の手と手

LOKO GALLERY、2022年10月28日〜11月27日 現代作家画廊個展 鑑賞日:11月18日(金) 物事には作法がある。そこに気付くと作法を理解し、習得してみようと考えるものだ。何事にも作法はあり、そして創造されていく。歴史的に輸入されたもの、いやこの国におい…

平松麻「待つ景色」

Gallery SU、2022年11月12日〜11月27日 現代作家画廊個展 鑑賞日:11月18日(金) 朝起きて、顔を洗い、一日が始まる。着替えて、家を出る。天気も気温も毎日違う。すれ違う人も、耳に入る言葉も毎日違う。しかし、私は毎日動き、食べ、眠ることを繰り返して…

白井晴幸「景色の光景」

GALLERY TAGA 2、2022年11月10 日〜12月20日 現代作家画廊個展 鑑賞日:11月17日(木) 光を切り取る作業と光を定着させる作業との境はない。そのどうにもならない機械性というか、物理的な出来事にどのように立ち会うかが、機械を操作する人間の役割になっ…

山口勝弘展 『日記』(1945-1955)に見る

神奈川県立近代美術館 鎌倉別館、2022年2月12日〜4月17日戦後物故作家公立美術館テーマ展、自主企画単独開催鑑賞日:3月27日(日)何を再現するのか?世界の一部か?全体としての私か?どちらも仮定でしかなく、しかも幻想であり、現実に抗することができな…

渡辺豪 個展 所在について

ANOMALY、2022年3月5日〜4月2日現代作家画廊個展鑑賞日:3月24日(木)すでに失われたものたちが、もう一度消える。場所を変えただけと考えることもできようが、そもそも場が消滅し、所だけが存在している。つまり位置を把握する術がないので、場所が変わる…

笠井麻衣子「Moonlight 」

Yuka Tsuruno Gallery、2022年3月5日〜4月2日現代作家画廊個展鑑賞日:3月24日(木)影を見つける。私自身の。私は光に照らされていないから、影を持つことができない。自ら輝くこともしない。では暗闇のなかに一人で置き去りにされているのかというと、そう…

生誕100年 松澤宥展

長野県立美術館、2022年2月2日〜3月21日戦後物故作家公立美術館回顧展、自主企画単独開催鑑賞日:3月20日(日)形態は機能を持つ。機能を充足させるための形態を創造する。機能は目に見えない。だから形態を消す必要がある。機能は私に作用する。あなたにも…

開館30周年記念 特別展 限らない世界 / 村上三郎

芦屋市立美術博物館、2021年12月4日〜2022年2月6日戦後物故作家公立美術館回顧展、自主企画単独開催鑑賞日:12月22日(水)行為には終わりがない。限りもない。すべてが行為でしかないことは誰しも理解しているはずだが、状況によって作法を要求してくる。作…