オラファー・エリアソン ときに川は橋となる

東京都現代美術館202069日〜927

現代海外作家個展、共催:産経新聞

鑑賞日:714日(火)


世界には構造がある。原理がある。それを突き止めよう。構造と原理をイデアとして提示することは成立しない時代に入っているが。イデアはその影に隠し、別の姿に置き換えよう。例えば光。それは視覚と強く結びついていて、かつ、触覚の領域でもある。見ることをせずとも、肌で感じることができる。それは、ある閉鎖された空間のなかだけの出来事を超えて、地球の自転を感じること。宇宙の成り立ちを感じること。私は今動いている。宇宙のなかを、ものすごいスピードで。それを見せよう。手品のような手つきで、真実を差し出す。世界の構造を。その構造に人類は存在しなくてもいいのかもしれない。人類が人類として自覚する以前より、大地に光は降り注いでいた。その後もずっと降り注いでいる。人類がそれを遮ろうとしているだけだ。それでも光は降り注ぐ。大地は回り続ける。