坂田一男 捲土重来

東京ステーションギャラリー2019127日~2020126

近代物故洋画家回顧展、単独開催

鑑賞日:1213日(金)


解体して配置をする。解体の原理と配置の原理は、異なるしかないのだが、どういうわけか私のなかでは一つとしてある。しかし描くなかで、画面に現れるものを改めて見ると、配置の原理が優ってしまっている。さて、これをいかに壊すか。画面は破壊されない。私の原理を破壊しなければならない。しかし、物理的に画面が破壊された時、解体されたものたちの解体が現れた。その画面には何が残っているのか。それを確かめるために、新たな配置を行う。見たものを見たように並列させていくなかで、時間が重なる。その時間の重なりを説明するために、重なりを重なりとして表現しよう。しかし、しかしだ。配置されたもの以外の事柄が画面からは現れない。何も出現しない。そんなはずではなかった。何かが現れるのを待ち続けていたはずなのに。画面を支えているのは、何か。再度描きつつ問い直す。