荒木珠奈新作展覧会 銅版画・立体・ドローイング

ギャラリーブリキ星、202171日〜7月11日

現代作家画廊個展

鑑賞日:710日(土)


探しにいかなければならない。何かを。その何かを見つけるために、探し続ける。あてはないようである。ない場所はわかっているから、そこは除外すればいい。すると、探しに行く場所にはほとんど人がいない。いた形跡はある。随分前か。数十年前か。誰かが探索した跡があり、自分もそれを追っていく。それほど危険な場所ではないのだが、用心をしないといけない。外部からの危険というよりは、自分自身の安全のためと考えるべきだろう。なにで、未知の空間を彷徨っているのだから。少しでも穏やかでいたい。でもそこで現れる生き物たち、生きていないものたちは、私の仲間だったりもする。皆、何かを探してこの場所に集まってくる。夜のような昼のような、どちらかというと夜の昼というべき明るさになかに、私も生きているのか生きていないのかが、わからない存在の一つとして、いる。私は探し続ける。いくつもの欠片を手にし、集めて、また進む。欠片で安く場所を作り、夜の昼に現れるものと語り合う。