ギャルリー東京ユマニテ、2020年12月14日〜12月19日
現代作家画廊個展
鑑賞日:12月17日(木)
世界は反射されることで眼球に捕えられ、視覚によって認識される。だから目にしているものは、実体ではなく虚像ということもできよう。皆、虚像が、虚像でしかないことを知りつつ、しかし気づかない振りをして生きていく。そこでは、どのように実体を把握できるのか。自らの肉体を傷つけるその痛みによって、生を感じざるを得ないのか。別の方法を探ろう。虚像をもう一度反転させると、なにが起こるだろうか。その反転に、もう一度反射の元となる光を加えたら。実体ではない実体がそこに現れるはずだ。その現れは、この世界ではないとしても。その現れた実体としか呼びようがないものを纏うことで、私は再生する。姿形に変わりはないとしても。反射を浴びた表面が、内部であり実体でしかないことが証明されるのだから。