小林聡子 窓

ギャラリーカメリア、2018102日~1014

現代作家画廊個展

鑑賞日:104日(木)


空間というものは、何物かが充満し、振動している。その実態と秩序は、多くの場合見過ごされているか、そもそも気づくことがない。それはあって、そして、ない。人が生きていくうえで自分を構成している細胞、その分子の秩序と振動を知る必要がないように。空間の秩序を決定づけるものは、そこに存在する何物かに固有の秩序からなる。それを知るには、目に見える形で把握をするためには、何をするべきか。新たな空間を創出する。そしてその空間にどのように秩序が形成されていくかを、自らが何物かの一部となり、自らの振動と秩序を確認し、空間へ拡げていく。自分を拡げつつ、空間と一体化する。空間は自分の身体の拡張ではない。そこには身体は存在せず、しかし、私は秩序として、そのモデルとしてある。そして私は、完全に何物かへと変化し、空間は無限に拡がっていく。