横尾忠則 HANGA JUNGLE

町田市立国際版画美術館、2017年4月22日〜6月18日
現代作家ジャンル別回顧展、自主企画単独開催
鑑賞日:5月9日(火)

図像はそれぞれに意味を持ちメッセージを発する。そのメッセージを増幅あるいは消滅させることで、新たなメッセージを送り出すことができる。その時、図像は一旦死にそして再生する。自分自身の作品であっても、他者の作品であっても、それは一度死ななければならない。その儀式を通過しないと生が約束されないからだ。だから私は自分自身の像を殺さなければならない。それは悲劇ではなく喜劇として。なぜなら再生という喜劇が約束されているから。一旦再生された私は無限に増殖する。繰り返し繰り返し、色を変え、付随物を変え、その度に新しい私を標榜し、事実、過去と少しでも違う私は新しく、そこにある。そして常に新しくあるために、私は完成して終わることなく、ありうべき未来を指し示すために、未完成でい続け、絶えず更新可能な状態にある。

横尾忠則全版画 HANGA JUNGLE

横尾忠則全版画 HANGA JUNGLE