利部志穂「クリティカルポイントーcritical pointー」

gallery21yo-j、2017年1月7日〜1月22日
現代作家画廊個展
鑑賞日:1月16日(月)

私の行為によって世界は、ほんの一部でしか ないとはしても、新しく創られる。私の行為ではなくても創られる。私の行為は、創らないため。創らないことを創るために、手を動かし、身体を彷徨わせる。しかし、私は何かを産み出してしまう。その産み出したものを廃棄するために、さらに手と身体全体を動かす。その拠り所となるものは、目の前の事物。私によって置き換えられるためにある、その本質はなにも変わらないものたち。その拠り所となるものは、空間。しかし空間に意味は求めない。抽象的な場でしかなく、それはただ私を取り囲んでいる。場とものが私。そこから世界は始まり、世界は終わる。