小林聡子展 コクーン

藍画廊、2021426日〜58

現代作家画廊個展

鑑賞日:51日(土)


世界との距離を測る必要がある。私と世界の間の。茫漠とした空間。淡い単色のぼんやりとした色彩のなかに、私は立ち、遠くになにががある。それは見えないが、在るという気配は感じられる。ここから歩いていけば辿り着くのだろうか。しかし、辿り着いたとしても、どれ程の距離と時間がかかったのかが気になる。ぼんやりした存在は一つではなく、次にはそこに行かなければならない。その労力はいかほどのものなのか。ここに立っているだけで、私の力は尽きようとしている。それは自分の存在のすべてを引き受けようとしているのだから、当然のことだ。どうして力尽きずに存在することができよう。全神経を集中させ、立ち続けるしかないではないか。だから距離を測ることにも慎重にならざるを得ない。まず単位を作る必要がある。次はその単位が、どうユニットを組むかだ。確認すべきものは多い。だから今日も単位を創作する。