雰囲気のかたち

うらわ美術館20221115日〜2023115

公立美術館テーマ展

鑑賞日:1月8日(日)

 

目に見えないものを、目に見えるようにする。言葉としては、成立しているように思えるが実際のところどうだろうか。目に見えないものが、形となって現れたとして、それがどうして目に見えないものの真実の姿だと証明できるのだろうか。この永遠に解決しない問題に、自身のリアリティを賭して、形を産み出す。まずそれには見えている、と主張しなければならない。理論的裏付けとともに、もしくは詩的跳躍とともに。その見えるのためには、見るための方法が必要となってくる。だからまず見えないものを見て、その方法を再確認しつつ、確立していく。その方法は、他者では再現不可能であったりもするが、それはそれでかまわない。見る方法は共有できなくても、その結果として現れた形を共有しればいいのだから。確実に見えていたものとは姿形が変化しているが、それも当然のことだ。見たものは元々姿形がないのだから。だからこそ形は作られ続けなければならない。