ふれるめ|sight touching

Talion Gallery 、2015年9月6日〜10月4日
現代作家画廊グループ展
鑑賞日:9月17日(木)

目の前にある光景を、自分自身の属する空間として捉えるために、手を差し出す。その手は風景のなかには溶け込まず、異物として光景の一部となる。差し出した手によって光景に作用をし、自分自身と風景を一体化させるためには、風景を異物化させなければならない。私が手を差し出したところに空間はなく、手を出した時点ですべては幻影である。その幻に可塑性を求め、さらには可塑性を信じ、手とともに自分自身を投じる。
空間は常に存在し、光は満ちている。しかし、そこに属することはできない。手を投じることは、その影に触れようとする行為でしかなく、そして手にすることはできない。