画家たちと戦争ー彼らはいかにして生きぬいたのか

名古屋市美術館、2015年7月18日〜9月23日
時代検証グループ展、自主企画単独開催
鑑賞日:9月2日(水)

人として生存することと画家として生存すること。結果は予想できても絶対ではなく、体制に抵抗する気がなくとも、行為によって体制側に判断される日々。画題に良し悪しがあるのではなく、画家としてその絵を描く必要があるのかを自問する。描き方が問題なのではない。描き方が主張すべきことの大きな要素であるとしても。しかし、ある日、その自問が一切無意味となり、何を己に問うたかは顧みられぬまま、描いたものだけが俎上に載せられる。私が描いたものは抵抗ではない。私が描いたものは実験の延長でもない。その時の私の存在を絵に託し、それが時代の風潮と寄り添うこともあり、離れることもある。それが今現在から振り返って規定した時代の風潮と寄り添うこともあり、離れることもある。どちらにも良し悪しはない。画家は画家の自問に寄り添う人物を待つ。