デジタル×ファッションー二進法からアンリアレイジ、ソマルタまで

神戸ファッション美術館、2015年7月11日〜10月6日

ファッション技法+現代デザイナー展、自主企画単独開催
鑑賞日:9月1日(火)

作ることに対する絶対的な意志と不信とが同じ強度でせめぎ合う。私の自由な感覚をもとに作り上げられたかたちを、私は必要としない。私が必要なのは、人類が造形を始めた太古のかたちか、まだ見ぬ未来のかたちである。未来のかたちを想像し作りあげることは自由な感覚の現れでしかないから、否定せざる得ない。だから未来のかたちは作るプロセスを変化させ、私の手では作らない。プログラムがかたちを生み出していくことは、それほど特殊ではない。そしてかたちは今、一定ではなく、変化することも可能である。むしろ、ある感情を表象する絶対的で不動のかたちというものはすでに否定されており、その揺らぎをどのように表現するかが問題であったはずだが、今や、揺らぎは短い時間軸のなかでの変化という造形として成立する。もしくは、身体そのものを揺らぐ構造として、表現の支持体と化してしまい、その支持体を得た表面としての造形が、絶え間なく揺らぎ続ける。

A REAL UN REAL AGE

A REAL UN REAL AGE