建築/非建築の荒野で──廃墟・身体・生のポリティクス

東京大学駒場キャンパス、2015年3月30日
シンポジウム
鑑賞日:3月30日(月)

物事を構築するさいに必要となる自己分析と他者分析の在り方を、実在の配置構成を通して概念を顕在化することで、問う。自己が他者のなかに回収され、言及すべき自己が失われたと仮定するところから、構築の方法は始まる。他者である物体の存在様式を明らかにするために、その物体の姿を別の形に置き換えなければならない。もしくは別の物語の一部へと変形しなくてはならない。置き換えた後に置き換えた方法を再度読み直す。このトートロジーから抜け出ることの無い反復運動からこそ、方法を自覚することはで気ないというのか。それともその反復運動のなかに現れる物事の姿からしか、構築すべきものは産まれないのか。自己言及を避けるために他者の自己言及を設定する。それによって線的な時間軸から自己を逸脱させて、新たな創造の地平へと出でようとするのだが、その地平は天地が反転した境界として存在する。

都市の解剖学―建築/身体の剥離・斬首・腐爛

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