浮遊するデザイン――倉俣史朗とともに

埼玉県立近代美術館、2013年7月6日〜9月1日
現代物故作家個展+@、単独開催+企画協力アートプランニングレイ

私の身体を取り巻く世界。私の生活を取り巻く空間。そのなかに私はいるのか、いないのか。見えているさまざまなものたちは、あるのか、ないのか。私はいつかいなくなる。ものたちもいつかなくなる。あるからないにかけての運動。その移行の過程を認識するために、薄く、軽く。存在すること示すもの以外の余剰を作らないよう、注意深く素材を選択しかたちを決め、空間に出現させる。ものはものであること以外は発せず、そして新たな姿を見せる。世界との関係を示すことなく、別の世界の存在を予感させる。別の世界のものたちに囲まれる私の身体は、どの世界に属しているのか。

未現像の風景―記憶・夢・かたち (住まい学大系)

未現像の風景―記憶・夢・かたち (住まい学大系)