飯嶋桃代展「Recovery room―ましましいねつるかも」

ギャルリー東京ユマニテ2021215日〜227

現代作家画廊個展

鑑賞日:18日(木)


連鎖という機構。それはあまねく世界にあり、この私の内側にもある。この世界の連鎖から外れるものなどない。だからその連鎖の機構の一つ一つを解明していこう。模型ではなく、象徴に置き換えて。象徴には実質的な機能はないことになっている。機能は象徴となり、無化されずに、言挙げをされる。その時、物質は言葉になる。言葉は、言葉としての機能を放棄することで、象徴としての役割も終える。しかし言葉はそれに満足しない。言葉の物質的要素が蜂起を始める。私に傷をつけろと。私から流れる血を見ろと。しかし、誰も見ない。見ないふりをする。その叫びは聴かなかったことにする。叫び続けているのに。音と物質の連鎖が機能すればするほど、互いが消えていく。だから叫びは発し続けられ、傷は深くなっていく。