言語と美術 ー平出隆と美術家たち

DIC川村記念美術館2018106日~2019114

現代詩人企画展、自主企画単独開催

鑑賞日:1219日(水)


言葉はいつ生まれるのか。身体の動きが、言葉を呼び覚ますのか。物質の変容を目の当たりにした時に、言葉が発せられるのか。朝日が昇り、夕陽が沈む光景を前にして、人は言葉を発する前に、立ち尽くし、祈り、そして踊ったであろう。そのような現象を見て、または、手が何かに触れた時、無意識のうちに発せられた音を、自らの体験として問い直し、繰り返すことで、音は言葉へと変化したとすれば、言葉は行為と結びついている。そしてそれは観念的なものではなく、具体的な身体感覚と密接な関係を持つ。とすれば、言葉を言葉としてだけ考察することは不可能となる。言葉には他者が必要だ。その他者もまた、なにかの反応によって生み出された現象であり物体とすれば、他者のなかにその成因を規定する言葉が存在する。この時、別の出自を持つそれぞれの言葉を照らし合わせることが、言葉の発生を探る最も合理的な方法となる。言語と美術  平出隆と美術家たち

言語と美術 平出隆と美術家たち